HAS FAQ
よくある問いと、HASとしての答え
はじめに
HAS(Human Attunement System)は、
行動や成果を直接操作する体系ではない。
そのため、OS的思考(効率・KPI・即効性)から、
以下の問いが必ず生まれる。
このFAQは、それらを否定せず、翻訳するための文書である。
Q0. HASを使うための前提条件はある?
A. 特別なスキルや成熟は前提にしない。
HASが前提とするのは、
「選択の余地がない」と感じている状態の、一歩手前に立ち戻れるかどうかである。
それは、「しない・止める」という行為の選択だけを指すものではない。
圧力や恐れによって選択肢が狭まっていることに、自覚的でいられる余地が残っているか、という点を含む。
焦りや介入衝動が起きることは当然であり、それを抑え込む必要はない。
重要なのは、それらに気づき、
「今は介入しない」という選択がまだ可能かどうかである。
もし「選べない」と感じたら、それは失敗ではなく、
観察という正規の実践である。
または、HAS自体を使わないという選択も正当である。
Q1. 結局、成果は出るの?
A. HASは成果を約束しない。
HASが扱うのは、成果を出すための行動そのものではない。
成果を出すための行動の前に、
「選択肢が開かれた状態が残っているか」という前提までである。
成果や効果は、その先で起きうるものであり、
HASはそれらを操作も保証もしない。
Q2. 他の手法と組み合わせられる?
A. できる。HASは置き換えではない。
HASが扱うのは、
「選択肢が開かれた状態が残っているか」という前提である。
言い換えると、ある状態において、選べる選択肢が不必要に減らされていないか、という点を見ている。
たとえ選択肢が狭まっているように見える場合でも、
観察によって、その前提に立ち戻る余地は残っている。
その状態において、
さまざまな手法ややり方を「選択肢の一つ」として選ぶことは可能である。
HASは、特定の手法の採用や併用を否定しない。
Q3. HASの中と外を行き来してもいいのか?
A. 問題ない。
HASは、常に中に居続けることを求めない。
- 宙吊りにする
- 介入する
- その結果に気づく
- また戻る
この往復自体が、HASの想定している動きである。
HASにおいて重要なのは、「正しく使うこと」ではなく、戻れる余地が残っていることである。
選択肢が狭まっていると気づいたとき、
一旦立ち止まり、観察に戻った時点で、HASの中にいる。
HASの中と外は固定された区分ではなく、自由に行き来可能である。
その行き来を自覚できていること自体が、HASの中にいることを意味する。
Q4. 介入するとHASは壊れるのか?
A. ならない。
「介入」「操作」「内面侵襲」は、多くの場合、恐れや圧力によって自動的に立ち上がる反応である。
それらは、まだ「選択」と呼べる状態になる前に発火している。
HASは、それらを悪いものとして禁止しない。
ただ、一度HASの「外」に出たというだけである。
- それは失敗ではない
- 違反でもない
- 罰や評価もない
また、介入は、常に自動的に立ち上がるものとは限らない。
一旦立ち止まり、意志を持って選択されることもある。
その場合、意志を持ってHASの外に出ていることになるが、それも誤りではない。
観察によって、いつでもHASの中に戻る余地は残っている。
HASの中にいるか、外にいるか自体は、判断や評価の対象にはならない。
Q5. では、成功や失敗はどう扱われるのか?
A. HASでは、「成功か失敗か」を判断しない。
「成功か失敗か」は、何を判断軸にするかによって決まる。
HASにおいて、「HASの中にいるか、外にいるか」は、その判断軸にはならない。
なぜなら、HASの外にいる状態であっても、
観察によって、再びHASの中に戻る余地が常に残っているためである。
仮に、無意識の恐れに駆動されてHASの外に居続けていたとしても、
気づいた時点で、HASの中に戻ってくることができる。
HASは、ある時点での「成功・失敗」や「正しさ・誤り」を判断しない。
HASが見ているのは、次の点だけである。
- 今、選択肢が開かれているか
- それとも、反応のまま固定されていないか
HASは方法論ではなく、判断の前提となる位置を見失わないための仕掛けである。
関連文書
Document Control
- Repo Version: v2.6.00-5-gc2fae36d-dirty
- Last Modified: 2026-01-24
- Commit: 3226216
- Author: Takeshi Kakeda